フロントレイズでは肩の前方を鍛えることができます。肩の筋肉は決してサイズが大きいわけではありませんが、バランスよく鍛えるためには様々な角度から負荷をかけることが重要です。また肩周辺の筋肉は、他の筋トレメニューの補助筋として使われることも多いため、鍛えておいて損はありません。そんなフロントレイズのやり方を徹底解説します。
フロントレイズで鍛えられる筋肉
フロントレイズでは以下の筋肉が鍛えられます

- 三角筋前部(肩にある筋肉)
- 前鋸筋
- 僧帽筋
肩にあるアウターマッスルの三角筋は、筋トレでは前部・中部・後部という風に3分割をして鍛えるのが一般的です。
三角筋中部を鍛える「サイドレイズ」
三角筋後部を鍛える「リアレイズ」
肩関節は非常に複雑な動きができる関節で、そんな肩関節の動きを支えている三角筋も、1つの方向からの負荷だけでは不足する場合が多いからです。
三角筋の3分割のうち、フロントレイズは前部を鍛えることが可能です。また、このトレーニングでは肩甲骨の固定で働く前鋸筋や僧帽筋といった筋肉も鍛えることができます。これらの筋肉は、いずれも上腕を上下に動かす時の安定性に関わる筋肉です。
フロントレイズのやり方とコツ
フロントレイズは以下のような手順で行います。
①立った状態で、手の甲を前にしてダンベルを持つ。
②ダンベルを持った手はももの前に添える。
③背筋は伸ばして胸を張り、ひじはやや曲げておく。
④腕が地面と平行になる高さを目安にダンベルを持ち上げる。
⑤ダンベルを持ち上げたら一度静止し、ゆっくりと元のポジションに戻る。
⑥肩の筋肉への緊張を残すため、腕はももよりやや前に浮かせたところで止め、再びダンベルを持ち上げる。
フロントレイズは肩関節の動きにフォーカスさせるために、上半身のフォームを意識するようにしてください。また、ダンベルを持ち上げたところで3秒ほど静止させることで、より高いトレーニング効果を期待できます。
ダンベルを持ち上げる時にはスピードをつけたいところですが、その時に反動がつかないよう丁寧な動作を心がけてください。
肩関節を痛めると治療に時間がかかってしまったりクセになってしまったりするので、なるべく軽い重量から始めるのがポイントです。
フロントレイズの目標回数・セット数
フロントレイズは10回の3セットを目安に行いましょう。高重量を最初から使おうとせず、フォーム重視でトレーニングしてください。
フロントレイズを行う時の注意点
フロントレイズでは、以下の3つの注意点に気をつけてトレーニングしてください。
①ダンベルを上げる高さは無理をしない。
ダンベルを上げる高さは、腕が地面と平行になるのが目安です。しかしこれはあくまで目安。肩に故障がある方などは、この高さまでダンベルを動かせない人も多くいます。無理をしてダンベルを持ち上げるとさらなるケガにつながるので、できる範囲でダンベルを動かすようにしましょう。
②ひじを曲げて行う。
フロントレイズでダンベルを持ち上げる時は、必ずひじを少し曲げるようにしてください。
ひじが伸びきった状態でダンベルを持ち上げると、肩関節より外にあるひじにダンベルの重量がのしかかってしまいます。そうなるとひじのケガに繋がってしまうので注意が必要です。
③反動を使って上下に振り回さない。
フロントレイズは反動がつきやすいトレーニングでもあります。ダンベルが重すぎたり動きに慣れていないと、ついついダンベルの反動に任せて上下に振り回すような動きになってしまいがちです。
トレーニング中は止める・動かすというコントロールの効いた動きができるような重量をチョイスしましょう。

フロントレイズのバリエーション
フロントレイズでは、主に次の3つのバリエーションが存在します。
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①ダンベルを使ってトレーニングする。
ここまでに紹介したバリエーションです。しかしダンベルを使う場合も、両手を同時に動かす動作と左右交互に動かす動作の2種類があります。どちらを選んでも問題ありませんが、左右交互(オルタナティブとも呼びます)の方が個々の筋肉に集中しやすい一方で、反動もつきやすいので注意しましょう。
②バーベルを使ってトレーニングする。
バーベルを使って行うフロントレイズも、基本的な動きはダンベルのものと同じです。ポイントとしては、バーベルを持つスタンスは肩幅と同じか若干狭く持つくらいにするという点です。自然に腕を下ろしたときと同じスタンスを意識して、バーベルを持つようにするといいでしょう。

③アジャスタブルベンチを使う。
こちらは、ダンベルとアジャスタブルベンチを使って行う応用編です。ベンチを15度〜30度の角度に持ち上げたら、そこにうつ伏せになります。その状態からフロントレイズを行なってください。
通常立って行う場合は、姿勢が崩れないよう体幹や胸にも力を入れます。それに対してこの方法だと、体の姿勢はベンチが補助してくれるので、より肩の動きに集中することが可能です。
フロントレイズのやり方解説!肩にある三角筋前部を鍛える!のまとめ
フロントレイズのやり方やコツ、注意点などをまとめて解説しました。肩、つまり三角筋を鍛える時は、三角筋前部を鍛えられるフロントレイズだけでなく、他のトレーニングと組み合わせることが重要です。これ以外のトレーニングもぜひ参考にしつつ、たくましい肩を作り上げていきましょう!