プールダイエットは、その消費カロリーの高さから、ダイエットをするときにおススメの手段の一つとしてあげられます。でも、競泳選手って肩幅が広くて筋肉がすごいですよね。あんなふうにマッチョになってしまわないか心配という方もいらっしゃることと思います。今回はプールダイエットについて解説していきたいと思います。
プールダイエットって変!?
プールダイエットというちょっとおかしな言葉について、最初に解説しておきたいと思います。なにがおかしいかというと、ダイエットとはそもそも「規定食」を意味します。
健康や美容といった目的を達成するために、食事の内容や食事量をコントロールするのが本来のダイエットの趣旨という訳なのです。食餌療法(食事療法)もその一種ですね。
だから、プールダイエットに限らず、ジョギングダイエットとか踏み台昇降ダイエットなど、運動をしてダイエットという表現がそもそも矛盾している訳なのです。
ただ、日本ではダイエットというとほとんどの人が「痩せること」とか「食事制限をすること」という風に認識していると思います。
そこで本稿でも、ダイエットを痩せるという意味で用いて、プールダイエットで痩せられるのか、また、その効果などについて考察していきたいと思います。
プールダイエットってなに?
前置きが長くなりましたが、それではまずプールダイエットとはどのようなダイエット法なのかについて見ていきたいと思います。
・泳いでカロリーを消費
プールはなにをする場所かというと、第一にあげられるのは泳ぐ場所だということだと思います。そして、泳ぐという動作に使われるカロリーは、陸上での運動よりもはるかに多いのです。
そのため、プールダイエットは痩せるという目的を達成するのに効果的だと言われています。確かに、競泳の選手で太っている人っていませんもんね。
・歩いてエクササイズ
プールはなにも泳ぐだけの場所ではありません。水中ウォーキングなどエクササイズをする場所としても利用されます。
プールの中を歩くと、水の抵抗があるため陸上を歩くよりも筋肉に負荷がかかることとなります。そのため、ダイエット目的で水中ウォーキングがおこなわれることもあります。

プールダイエットの効果
次に、プールダイエットをおこなうことによってどのような効果が期待できるのかについて見ていきたいと思います。
・痩せられる
プールダイエットをしようという人にとって、もっとも関心のあることは「プールダイエットで痩せることはできるの?」ということではないでしょうか。
プールダイエットで痩せられるかどうかは、どれくらいの頻度でどれくらいの距離を泳ぐかにもよるのですが、カロリーを消費すれば痩せられるのは間違いありません。
ダイエットとは「消費カロリー>摂取カロリー」の状態にすることなので、プールダイエットで消費したカロリーと基礎代謝量を合わせたものが摂取カロリーを上回れば、自然と体重は落ちていくこととなります。
・筋力アップ
プールダイエットには筋力アップの効果もあります。プールの中には水の抵抗があるので、陸上よりも筋肉に負荷がかかることになります。それによって、筋力アップの効果も期待できるのです。
・基礎代謝の向上
プールダイエットには筋力アップの効果もあるということでしたが、筋力がアップすると基礎代謝量も向上します。
基礎代謝とは、脳や内臓が働いたり、呼吸や体温調節をしたりするときに使われるエネルギー(カロリー)のことで、私たちが特に意識していなくても一定のカロリーは消費されます。
1日に消費するカロリーの内、なんと6割ものカロリーを基礎代謝が占めているのです。そして、筋肉は基礎代謝の内の5分の1程度を占めています。
そのため、筋力がアップすれば何もしていなくてもカロリーの消費量が増えるのです。また、筋肉量が多い方が、同じ運動をしても消費されるカロリーが多くなることも分かっています。
・新陳代謝の向上
プールを泳ぐことによって血液の循環がよくなると、新陳代謝が向上します。血液は全身に酸素と栄養を送り届けてくれていますが、血行がよくなると全身の栄養状態もよくなります。
新陳代謝とは古いものが新しいものに変わることを言い、私たちの身体で言うと髪の毛や爪が延びたり、肌が生まれ変わったりということを指します。プールダイエットには美容面でのメリットもあるということですね。
・体力アップ
プールダイエットには体力アップの効果もあります。あたりまえですが水中では呼吸ができませんよね。そのため、泳ぐときには息継ぎをすることになります。
息を溜めて泳いで息継ぎをしてということを繰り返すことで、心肺機能が強化されます。それによって体力アップの効果も得られるということなのです。

・生活習慣病の予防
プールダイエットには、基礎代謝や新陳代謝の向上や、血行改善、心肺機能の強化といったさまざまな効果が期待されています。
心肺機能の強化一つを例にとってみても、心臓が血液を送り出す力が強くなることで、血圧を下げるという効果があります。
プールダイエットのデメリット
プールダイエットには上記のような数多くのメリットがありますが、おこなうにあたってはデメリットもない訳ではありません。
・面倒くさい
プールダイエットの最大の障壁は「面倒くさい」ということではないでしょうか。特に女性にとっては、メイクを落として泳いでまたメイクをして…と考えただけで面倒くさくなりそうですよね。
・髪の毛が痛む
これも女性にとっては悩ましい問題ですが、プールはたくさんの人が利用することを想定しているので、塩素消毒されています。そのため、髪の毛が痛んでしまうというデメリットもあります。

プールダイエットでマッチョにならない?
特に女性にとっては、プールダイエットなど、運動をおこなうことによって、筋肉が付いてマッチョになってしまわないかは重要な問題だと思います。その辺りはどうなのでしょうか。
・競泳選手ほど泳げない
プールダイエットで一般人がマッチョになる可能性はほとんどないと言っていいでしょう。なぜなら、競泳選手は半端じゃない距離を泳いでいるからです。
例えば、日本競泳界のエースである荻野公介選手の練習を見てみると、毎日8000mから9000mもの距離を泳ぐそうです。
しかも、追い込みの時期にはそれを2セットおこなうということです。距離にして16000mから18000m、50mのプールで換算すると180回往復する計算になります。
さて問題です。あなたは50mプールを180回も往復できるでしょうか。無理ですよね。18回往復するのだって結構しんどいと思います。
・競泳選手は他のトレーニングもしている
競泳選手は、なにもプールの中で泳いでいるだけではありません。プールで長い距離を泳ぐ上に、さらに陸上でのトレーニングや筋トレもおこなっているのです。

なぜなら、泳いでいるだけだと効率的に泳ぐための筋肉をつけることが難しいからだということです。そのため、アウターマッスル、インナーマッスルとも鍛え上げられている訳です。
これからプールダイエットをしようという方は、「マッチョになるのが嫌だな」なんて心配をする必要は一切ありません。なろうと思っても一般人(特に女性)がなれるものではありませんから。
プールダイエットで健康的に痩せよう
プールダイエットは痩せられる?マッチョになってしまわないか心配!のまとめ
プールダイエットは、カロリー消費が多くて痩せやすい上に、健康的なダイエット法でもあります。関節にかかる負荷が小さく怪我のリスクも少ないので、これからダイエットをしたいという方はぜひ、候補に入れてみてくださいね。