糖質制限ダイエットは、数多くのダイエット法の中でも極めて効果が期待できることで知られています。ただし、やり方を間違えるとリバウンドの危険性もあるので要注意です。今回の記事では糖質制限ダイエットの効果的なやり方や注意点、ちょっとしたコツなどを紹介したいと思います。
糖質制限ダイエットってなに?
糖質制限ダイエットとは、ご飯やパン、うどんやラーメンなどの麺類といった糖質(炭水化物)を多く含む食品の摂取量を控えることによって、体重をコントロールすることを目的としたダイエット法です。
一時期、炭水化物抜きのダイエット法も流行しましたが、糖質制限ダイエットでは炭水化物を完全に抜くことはしないで、摂取量を平均の4分の1から3分の1程度にします。
医学的根拠に基づいています。
糖質制限ダイエットが話題になったのはそもそも、2016年に北里大学の山田悟糖尿病センター長によって「ロカボダイエット」と呼ばれる食餌療法(食事療法)が提唱されたことによります。
ロカボダイエットとは、「ロー(低い)カーボハイドレート(炭水化物)」の略称で、糖尿病の人向けの食餌療法としてそもそも開発されたのですが、ダイエット効果が高いことから、痩せたい人の間でもテレビや口コミなどを通じて急速に広がりました。
▼糖質を制限し、野菜の摂取量が増えるパレオダイエットもおすすめの方法です。
糖質制限ダイエットの特徴?
それでは次に、糖質制限ダイエットの特徴について見ていきたいと思います。炭水化物抜きダイエットとの違いについても解説しますよ。
無理のないダイエット法
糖質制限ダイエットは、糖質こそ制限しますが、それ以外は基本的に何をどれくらい食べてもOKという緩いダイエット法です。
ご飯やパンの量を控えてさえいれば、お肉を好きなだけ食べてもいいというダイエット法なので、ほかのダイエット法と比べるとはるかにストレスが少ないという特徴があります。
炭水化物を完全に抜く訳ではない
糖質(炭水化物)も三大栄養素の一つなので、完全に抜くことにはいろいろな問題があります。炭水化物には糖質のほかにも繊維質も含まれています。
糖質を過度に制限すると、身体や脳のエネルギーが少なくなってしまって、頭が働かなくなったり、身体がだるくなってしまったり、ちょっとしたことでイライラしたりといったことが起こりかねません。
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糖質制限ダイエットで痩せられるメカニズムとは?
糖質制限ダイエットは医学的に見ても効果的なダイエット法ということですが、そもそもなぜ糖質を制限することによって痩せられるのでしょうか。
太る仕組み
糖質制限ダイエットで痩せられるメカニズムを見る前に、まずはなぜ太るのかについて知っておきましょう。その方が、糖質制限ダイエットの仕組みに対する理解が深まると思います。
そもそも、太るというのは脂肪が付くということを意味しますが、脂肪がつくことは血糖値と深い関係があります。食事によって血糖値が上がると、膵臓からインスリンが分泌され、糖質を分解してエネルギーに変換されます。
これが、「炭水化物はエネルギー源」といわれる所以なのですが、糖質の量が多いとインスリンの分解能が追い付かなくなってしまいます。
そうすると、余った分の糖質は予備のバッテリーとして、体内に蓄えられることとなります。もうお分かりだと思いますが、それが脂肪だというわけです。

糖質制限ダイエットで痩せる仕組み
糖質制限ダイエットにおいては、通常よりも糖質の摂取量を減らします。それによって、インスリンが分解できないほどの糖質を摂取しないことで、脂肪として蓄えられるのを未然に防ぐというわけです。
糖質制限ダイエットのやり方
では、実際に糖質制限ダイエットをおこなうにはどのようにしたらいいのかについて見ていきましょう。基本的には糖質の摂取量を減らすだけなので、それほど難しいことはありません。
糖質の摂取量を減らす
現代人は平均すると1日に300g程度の糖質を摂取しているとされています。これを、1日に130g程度、もともと少食の人なら70g程度にまで減らすことを目標にします。
ご飯は玄米に
主食であるご飯やパン、麺類は糖質の含有量が多いため、普通に食べているとすぐに糖質130gのリミットをオーバーしてしまいます。そのため、ご飯は玄米や雑穀米にしたり、うどんよりはそばにしたりといった工夫をするとよいでしょう。

お肉や魚、野菜を中心に
糖質制限ダイエットをおこなう際には、基本的にお肉やお魚、野菜やキノコなどを中心に、好きなものを好きなだけ食べて構いません。
言うだけでは無責任なので、筆者も実際に糖質制限ダイエットをやってみました。結果、3ヶ月で3kgの減量に成功しました。その間、お酒はビールを1日に2缶、焼酎を好きなだけ飲んでいました。
さらに、お酒のつまみと称してお肉や刺身をたらふく食べていました。それでもこの結果なので、ご飯がないことが苦痛でなければとても楽チンなダイエット法といえそうです。
▼糖質や間食を減らす「断捨離ダイエット」については以下の記事をご覧ください。
糖質制限ダイエットをおこなう際の注意点
糖質制限ダイエットはお医者さんが考えた食事療法でもあることから、基本的にリバウンドの危険などが少ないダイエット法です。ただ、以下のことには気をつけてくださいね。
無理をしない
糖質制限ダイエットは、それまで普通の食事をしていた人であれば、必ずといっていいほど効果のあるダイエット法です。ただ、面白いように体重が落ちるからと、極端に糖質を制限するのは危険です。
糖質も身体にとっては重要なエネルギー源ですから、過度に摂取を制限すると体調不良やリバウンドのもととなりかねません。あくまでも最低限度の糖質は摂取するようにしましょう。
適度な運動もしよう!
ダイエットは食事と運動の二本立てです。いくら糖質制限をおこなって脂肪の付着を抑えたとしても、運動をしていないと筋力が低下していくため、長い目で見れば徐々に痩せにくくなっていきます。そのため、日頃から適度に身体を動かす習慣をつけましょう。

糖質制限ダイエットをおこなう際のコツ
糖質制限ダイエットはとても簡単なダイエット法ですが、さらに効果的にする方法や、糖質不足に悩まされない方法を教えちゃいます。
野菜を最初に食べる
糖質制限ダイエットをおこないながら、さらに食事の前に野菜を食べることで、さらに血糖値の上昇を抑えることが可能です。野菜をたくさん食べてから食事をすることで、摂取カロリーの総量を抑えることも可能ですよ。
カカオ含有量の高いチョコレートを食べる

糖質制限ダイエットをしていると、どうしても体内の糖分が不足して、イライラしたり頭がぼんやりしたりすることがあります。そんなときには、カカオの含有量が多いチョコレートを利用しましょう。
例えば、カカオ含有量が86%のチョコレートの場合、板チョコ半分程度食べたとしても、糖質は10g程度でしかありません。疲れたときに少しずつ食べるとよいでしょう。
たまには好きなものを食べる
糖質制限ダイエットは、ご飯が大好きだという人にとっては辛いダイエット法かもしれません。そんな方は、1週間に1日は好きなだけごはんを食べるなど、メリハリをつけてあげるとよいでしょう。
食べるということは人生における楽しみの一つでもあるので、辛い辛いと思いながらダイエットをするのはストレスになりかねません。あまりにつらい場合には違う方法を選択するのも一つの手です。

糖質制限ダイエットのやり方と注意点!ダイエットを成功させるコツもご紹介!のまとめ
糖質の過度の制限はいろいろ問題がありますが、糖質の摂りすぎはそれ以上に深刻な問題を引き起こしかねません。将来の健康に投資する意味でも、自分がどれくらいの糖質を摂取しているのかを把握して、摂りすぎている場合は糖質制限ダイエットをおこなってくださいね。