春雨ダイエットを実行してみたことがある方も意外と多くいるのではないでしょうか。春雨というと、カロリーが低くてダイエット向きの食品と広く知られています。ですがこの春雨ダイエット、失敗に終わっていたりしていませんか?ダイエットに良いと言われる春雨を摂っているにも関わらず、なぜ失敗してしまうのでしょうか。今回は春雨ダイエットのメリットとデメリットをそれぞれ紹介することで原因を探っていきます。
春雨ダイエットってどんなダイエット法?
春雨ダイエットとは、日常の食事に春雨を取り入れることによって体重を減らすことを目的としたダイエット法のことをいいます。
春雨ってどんな食べもの?
・原料
春雨は緑豆(りょくとう)やジャガイモ、さつまいもに含まれているデンプンが原料となっています。
中国の春雨は主に緑豆から作られることが多いそうですが、日本ではジャガイモのデンプンから作られることがほとんどです。日本では奈良県の御所(ごせ)市と桜井市が主な産地で、日本で作られる春雨の60%を占めているということです。
・歴史
春雨の歴史は意外と古くて、西暦1000年頃には中国で作られていたことが分かっています。日本には、仏典などとともに鎌倉時代禅僧によってもたらされ、精進料理を作る際の材料として用いられたそうです。
春雨の名前の由来は、その製造法(落下式製法)の特徴から来ています。春雨を作る際には、その原料であるデンプンと水を混ぜて熱湯で糊化させ、乾かすといった工程がおこなわれます。
デンプンと水を混ぜたものを小さな穴が無数にあいた容器に入れると、その自重で穴から落ちてきます。そして、長く伸びたものを熱湯でゆでて糊化させるという訳なのです。
デンプンと水を混ぜたものを茹でると透明になりますが、その様子がまるで春の雨のようであることから春雨という名前が付けられたという訳なのです。
・春雨ブームの到来
春雨が今のようにメジャーになったのは、2004年に明星食品がスープ春雨シリーズを発売したことが一つの転機であるといわれています。
カロリーが低く麺類のような感覚で食べられて、しかもおいしいことからダイエットしたい女性を中心として爆発的な売り上げを見せたということです。
・ビーフンとの違い
春雨とよく似た食品に、「ビーフン」と呼ばれるものがあります。給食で出たことがあるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
春雨もビーフンも、もともと中国で作られたものでありどちらもデンプン質から作られているという共通点があります。ただ、春雨が緑豆やジャガイモ、さつまいものデンプンから作られているのに対し、ビーフンの方はうるち米のデンプンから作られているという違いがあります。
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春雨ダイエットのメリットとは?
春雨についての基礎知識を知ってもらったところで、次に春雨ダイエットをすることのメリットについて見ていきたいと思います。春雨ダイエットはどのような効果が期待できるのでしょうか。

・ダイエット効果
乾燥した状態の春雨は、10gあたりおよそ30キロカロリーなので、30gを摂取したとしても100キロカロリーにも満たないということです。
30gというといかにも少ないように思われるかもしれませんが、春雨は乾燥した状態で食べることはまずないので、水やお湯で戻すことになります。30gの春雨を水やお湯で戻すと、120gに増えるといわれています。
同量のごはんと比べると、春雨は半分程度のカロリーとなるので、ご飯の代わりに春雨を食べることでダイエットが可能となるのです。
また、春雨のゆで加減によっては、食感をよくして噛みごたえを与えることも可能です。ご飯を食べるよりも噛む回数が増えれば、それだけ満腹中枢が刺激されやすくなります。また、春雨にはご飯やパンより腹もちがよいという特徴もあります。
・疲労回復効果
春雨には炭水化物が多く含まれています。炭水化物は私たちの身体にとってエネルギー源といわれており、春雨を食べることによって疲労回復の効果も期待できるのです。
・むくみの改善効果
春雨には利尿作用のある成分も含まれています。そのため、身体から不要な物質を排出し、むくみを改善する効果も期待できます。

春雨ダイエットのデメリットは?
・量のコントロールが難しい
春雨はご飯に比べてカロリーが低いということでしたが、特に男性の場合、コンビニのスープ春雨などでは足りないといった問題点があります。
その結果、おにぎりと一緒に、スープ代わりに春雨を食べてしまうことで、かえってカロリーの摂取量が増えてしまうというリスクがあります。
そうなると、糖質(炭水化物)を摂りすぎてしまうことになります。糖質は私たちの身体にとってエネルギー源となることは先に述べた通りですが、摂取量が過剰になると太ってしまう原因となるのです。
体内に入った糖質は、すい臓から分泌されるインスリンによってエネルギーに変えられるのですが、糖質の摂取量が多い場合、インスリンの分解能力を超えてしまうことがあります。
インスリンによって分解しきれなかった糖質は、予備のバッテリーとして体細胞内に蓄えられることとなります。それが脂肪だという訳なのです。
春雨は確かにダイエットに向いている食品ではあるのですが、特に早食いで普段からご飯を多く食べる人の場合、量を食べすぎてしまうことが懸念されます。それによって、かえって太るリスクが高くなると言えるのです。
・栄養バランスが偏る
春雨はダイエットに向いている食品ではありますが、春雨ばかり食べていては栄養バランスが偏ることは避けられません。春雨に限ったことではありませんが、ダイエットをするときには栄養バランスを考えた食事が絶対条件となります。
特定のものだけ食べて仮に体重を減らすことができたとしても、それは痩せたのではなくて「やつれた」というものです。
・意志の力が必要となる
これも春雨ダイエットに限った話ではないのですが、特定のものを食べることによる食事制限ダイエットには強い意志が必要となります。
飽きないように、たまにはほかのダイエット食品を食べるなど工夫するとよいでしょう。
春雨ダイエットに失敗してしまう理由とその効果は?のまとめ
春雨ダイエットにはメリットもデメリットもあることをお伝えしてきました。食事量が普段から多い方は特に、特定の食品を食べるダイエットには強い意志が必要になります。また春雨自体はとても淡泊な食べ物であるため、自分で調理する場合は料理法にも工夫を凝らす必要があります。逆に言うと、様々な食品と合わせてアレンジが楽しめるということです。嵩増しにもなり、白米よりもカロリーを抑えられる春雨を上手に摂取し、ダイエットを成功させてください。